vol.3
-仕事ができる人の3要素-
バランス、 とれていますか?


株式会社 ロングアイランド
インストラクター 伊藤 純子
 夕方、スーパーマーケットに行くと、レジには多くの人が並んでいます。忙しい時間ですから、無意識に、どの列が短いか、またどの列が早く進むかを見て並ぼうとします。 皆さんも そうではありませんか。

  よく見ると、早く進む列とそうでない列との違いは、お客様の買物の量にだけ比例するのではないようです。レジを打つ人(最近は、バーコードを読み取る)の手の速さに大きな違いがあるようです。ある人は、カゴからゆっくりと商品を取り上げ、丁寧に、読み取ると確認するようにカゴに移し、それが終わったら次の商品を持ち上げ、丁寧にバーコードを通す。そして、とても丁寧に挨拶をする……。確かに丁寧さ、正確さはありますが、迅速性はありません。よく見ると、左胸に“研修中”とか“見習い生”という札をつけているので、“なるほど、仕方ないな。頑張ってね。”という気持ちになりますが、そうではないのに、おしはゃべりをしていて、手が止まったり、だらだらしていたりする人を見かけます。かと思えば、早いのはいいのですが、焦って何度もバーコードを通し、なかなか読み取れず、結局、手間がかかっていたりする場面もあります。しかも本人は精一杯ですから、お客様への挨拶もそこそこになる……。


 では、ベテランの方はどうかというと、カゴから商品を素早く取り上げ、すぐにバーコードを通す、しかも読み取る瞬間は確実に、そして隣のカゴに素早く移すと同時に、もう一方の手は、既に、次の商品を取り上げているのです。そして、締めには、余裕の笑顔で“ありがとうございました。” 一つ一つの動きが早く、それでいて、バーコードを通す瞬間は確実に読み取る……。まさに、迅速性と正確さ丁寧さを備えています。実は、その方、ミニコミ紙にもでていたのですが、レジ打ちのコンテストで優勝経験があり、そのスーパーのリーダーです。最近では、思わずその方のレジを探してしまいます。

 さて、皆さんのお仕事の場合、内容が“医療”というだけあって、ただ早くするだけではだめですよね。焦って、バタバタと走ったり、器具を落としたり、また間違えて渡したり……と、これでは、信用さえ、失ってしまいそうです。そこで最初慣れるまでは、正確に行うことに重点を置き、慎重かつ、丁寧に行なう努力をすることでしょう。 しかし、慎重なあまり、一つ一つなんでもない動作までもがゆっくりとなったり、歩くスピードまでおっとりしていたのでは、だらだらとした印象の方が強くなってしまいます。まして長時間待たされている患者さんから見れば“だらだらしているから、こんなに待たされているのかもしれない……”という連想だっておこりかねないのです。



 では、今、初心者で、または、いつも動作がおっとりとしていると注意されている方はどうすればいいのでしょうか。

 動作にメリハリをつけるのです。大切な部分、慎重に行なわれなくてはならない事、(金銭の受け渡し、器具の受け渡し等)は、そこに神経を集中し、ゆっくりと正確に行い、その間の動作、次の場所に移動したり器具や物を取り上げる時の手の移動など、特に正確性を必要としない部分での手や足の動きスピードを早めていくのです。

 実際に1秒ずつでも時間は縮まってきますし、見た目もメリハリがあり、テキパキとした印象を与える事が出来ます。毎回、行なう動作なのですから、少し意識してみましょう。

 このように仕事は、ただ丁寧に、正確に行なうだけでは充分とはいえないのです。

“正確性、迅速性、そして感じの良さ”この3つの要素がうまくミックスして始めて“仕事ができる人”“安心感のある応対”ということになるのです。

あなたは、この3つのバランスがとれていますか?