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仕事は、人を作る
― 仕事をすることによって得る物 ―
株式会社 ロングアイランド
伊藤 純子
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先日、ある報道番組の中に、プロ野球の某監督との会談があった。その方の話の後、キャスターが『なんだか今日は、監督、愚痴を言いに来たみたいですね。』と皮肉めいた冗談を言うと、監督は、『長年、キャッチャーをしているとこうなるんですよ。称賛を浴びるのはいつもピッチャーで、だれがサインを出しているんだよ、まったく〜ブツブツ…。』そこで、キャスターが一言、『そうですか。まさに“仕事は、人を作る”ですね。』
なるほど、もともとそういう性格ではなかった人も、その人がついた仕事によって、性格、人格まで変えてしまうという訳か…。しかし、キャッチャーってみんな愚痴っぽく、ひがみっぽくなるんだろうか。
いや、決してそうでない人もいると思う。厳密に言うならば、仕事が変えるのではなく、その人がその仕事にどう取り組み、どのように考えていくかによって、その人の性格、人格が作られるのではないだろうか。
例えば、接客業 ―。
毎日、さまざまなお客様と接することから、客を客とも思わなくなり、表面だけを装って、裏表のある人間になってしまう人もいる。しかし一方、さまざまなお客様と接することにより、どんなタイプの方とでも、苦なく付き合えるようになり、さらに、仕事柄気配りが癖になり、とても気が付く、親しみやすい明るい人になった人もいる。
恐らく、前者は、惰性に、もしくは事務的に仕事をし、ただ時を過ごしているだけであろう。それに対して後者は、常にその時その時の仕事、相手に一生懸命取り組んだ結果であろう。
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最近の働く人の意識調査によると、昔と違って、生き甲斐は家族や友人と過ごす時間であったり、余暇、趣味と答える人が増えているらしい。
しかし一日24時間のうち仕事に関わる時間は、支度や通勤時間をも含めると、11〜12時間、残り12時間のうち、8時間は睡眠時間と考えると、残る4時間が自分の時間。…。その時間さえ、次の日への影響を考えるとあまり無謀もできない。
人生の相当の時間を過ごす仕事。
仕事中は、目をつむった状態で過ごし、プライベートタイムになると目を開ける…なんてことはできるわけがない。その仕事への取り組み方や考え方が、知らず知らずのうちに、長年の蓄積により人格や性格に影響を及ぼすのは無理もないことだろう。そう考えるならば、自分はどうだろうかと考えてしまうのではなかろうか。
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仕事上で、いやな上司がいるから、合わない同僚がいるから、といって辞めたとしても、プライベートでも同じような人はいる。困難な問題にぶつかったからといって逃げても、人生においてもっと大きな問題はいくらでも出てくるだろう。
仕事上で、苦手な相手とうまく付き合える努力をした人は、たとえ家庭に入っても近所付き合いもうまくこなせるようになるだろう。
仕事上で、困難にぶつかり、それをやり遂げたときの達成感は、何とも言えない喜びであり、自信につながる。そしてプライベートで生じた困難に立ち向かうエネルギーや勇気も沸くはずである。
さらに、仕事での経験が次へのステップアップになり、さらに豊かな経験を積む可能性のある仕事につくチャンスにもつながるかも知れない。
まずは、今おかれた状況の中で、精一杯努力をしてみよう。そして、困難は自分を大きくするチャンスであるというプラス思考をもって立ち向かおう。たまに愚痴を言うのもいい。しかしストレスを発散したら、また次の日から気持ちを新たにスタートしよう。誰のための人生でもなく、自分のための人生なのだから…。
仕事をすることによって得るものは、もちろん、お金。しかし、それだけでは虚しいと思う。さまざまな社会経験と、自分を成長させ、強く、魅力ある人間になるためのチャンスである。
あなたの仕事ぶりが、 あなたの人格を 作る…。
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